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(7/10更新)短編集【恋する箱庭】サンプルとか

7月中には出せt……出しますー。
内容&一部サンプルできたので…… (´・ω・`)つ

※7/10【恋する箱庭】の試し読み追加しました。



【恋する箱庭】セブンデイズ&花のみぞ知る 小説本 P数・価格未定
今までサイトなどで公開した短編小説を1冊にまとめたものです。加筆修正あり。





○収録作品○(本文より一部抜粋)

【セブンデイズ】芹生×弓弦

・ペニーローファーでさんぽ
……誰もいないはずの、整然と並んでいる靴箱の前。
ちょうど、冬至が所属する四組のあたりに見覚えのある人物が立っていた。
現在はどのクラスも授業中のはずだし、三年生である彼がこんな場所にいるのは不自然だ。
けれど違えるはずはない。
篠弓弦の茶色い絹糸のような髪が、外から射し込むに光に照らされ、きらめいている。
冬至は気配を殺して、弓弦の様子を見守った。弓弦は周囲を軽く見回したあと、誰かの靴箱に狙いをさだめ、中からそっと革靴を取り出した。
それは、まぎれもなく冬至のものだった。

ハーフサドルのペニーローファー。種類は自由だが、邦華学園ではローファーが指定靴となっている。校内では基本的に土足が許されているので、大半の生徒は外靴と上靴を兼用している。冬至もまた、その大半のうちのひとりだった。学校にいる間はずっと履いているローファー。だが、唯一持ち主から離れて無防備になる『例外』もある。
運動靴に履き替える『体育の時間』だ。

(どうして弓弦さんが、俺の靴なんか?)

冬至は弓弦の行動を観察し続けた。周囲の様子を気にしながら、弓弦はそれまで履いていた自分の靴を脱ぎ、冬至の靴に履き替えた。そして、一歩、二歩と慎重に歩き出す。

(……!? え、弓弦さん……、何してるんだろう……)

さすがに不審すぎる弓弦の奇行を問いただすため、冬至が足を踏み出したその時。
階段の踊り場から、野太い男の声が降ってきた。


シークレット・シークレット
「え、弓弦さん。ここ横浜だよ。降りるの?」
「あれー? 言ってなかったっけ。今日さー、幼稚園のときの友達と会う約束してんだよ」
「……おとついは中学校時代の友人で、その前は小学校……だったよね。どうしたの? 急に旧友関係を大切にし始めちゃったりして」
「べ、べつにー。なんとなく。昔のアルバム眺めてたらさ、元気にしてっかなーと思って。あ、もちろん友達ってもオンナじゃねーからな。心配すんな、同姓! 男友達だし」
「……俺としては、男友達であることのほうが気がかりなんだけどね」
「バーカ、どうにかなるわけねーだろ。んじゃーな芹生。また明日」
「……う、うん……」

発車のベルが鳴り、俺は慌てて車内から降りた。
電車がゆっくりと動き出す。芹生が、何か言いたげな顔でこっちを見ていた。

さすがに、怪しまれても仕方がない。
もちろん、同級生と会うっつーのは大嘘だ。
だが、それも今回で終わり。今日中に、俺は決着をつけなければならない。

なにしろ、バレンタインデーは明日なのだから。


・シークレット・シークレット・シークレット
「よぉーく思い出せ。あれは一昨年のバレンタイン。おまえホワイトデーのお返し、俺になにくれた?」
「時計だよね」
「ただの時計じゃねーだろ。ブルガリ! あんな高級腕時計、高校生の分際で簡単に買うなよ! おまえの感覚どーなってんだ」
「だって、弓弦さん三倍返しって……」
「小学生からやり直せ」
「気持ちの問題でしょ。それぐらい嬉しかったってことなんだから。ねえ弓弦さん、あの時計どうしたの?」
「返品できねーって言われたから、クローゼットの中」
「……使ってくれないんだね」
「あのさぁ、高校生に見合うシロモノか!? せめて成人してからだろ。……あー話が脱線した。次! 去年のバレンタイン!」
「去年は……特になにも」
「したじゃねーか。わざわざ宅急便でチョコ送りつけるとか、手の込んだことしやがって」
「おいしかったでしょ」
「大半は妹に食われたけどな。スッゲーうま……、……うまかったけど。でも今年のバレンタインは中止だ。俺は芹生にやんねーし、芹生からのチョコもぜったい受け取らない」

語尾に確固たる意志をこめて言い切った。俺は今年、ほんとうに何も用意していないのだ。
ちらりと様子を伺う。芹生は黙り込んでいた。
怒っているんじゃない。片眉が微妙にあがっているのは、困っているときのクセ。

「そっか、わかった」
「あ?」

芹生はにこっと微笑んで、歩き出した。



・言葉がなくても
弓弦さんは肩を震わせている。
そこまでおかしいのだろうか……。だんだん気が沈んできた。弓弦さんの笑いのツボにひっかからないよう、俺はなるべく声の音量を落として話す。

「喋らないなんて、そういうわけにはいかないよ」
「まーな、でも無理しても悪化する一方だしさ。授業で当てられる以外は筆談でもしとけば?」
「無理に決まってるでしょ……」
「あっ、いいこと考えた。目で語る! 男なら瞳で語れよ、芹生!」
「い、意味がわからないんだけど」

まったく、人事だと思って……。
弓弦さんは面白がって、俺にアレコレ思いつきで無茶な提案をしてくる。

「瞳で語れって言うけど、じゃあ弓弦さんがお手本見せてよ」



・オトナの証明
「で、いつまで抱き合ってんの、おめーらは」
「はっ?」

弓弦さんが、不自然に膨らんだ俺の胸元に人差し指を突きつけた。
制服の中からもぞもぞと這い出てきたのは一匹の白い子犬だ。

「誤解を生むような言い方はやめてよ、弓弦さん」
「抱き合ってんじゃん、さっきから。なんで俺には懐いてくんないわけ? 芹生にくっついてたら、おまえまでずぶ濡れになるぞ、ほらこっち来い」

弓弦さんが、子犬にむかっておいでおいでをしたけれど、子犬は小さい声でクゥンと鳴いたあと、再び俺の胸の中へ隠れてしまった。ふわふわした毛が素肌に触れて、くすぐったい。

「む、ムカつく。……さてはおまえメスだな? そうだろ。俺、犬にまでフられるとは思ってなかった……」


・インデックスには無い方法(書き下ろし)
「どこ行くの」
「帰る」
「駅は反対方向だよ?」
「じゃあ便所」
「って……、ちょっと待って。話を」
「うっせえ触んな! 話すことなんかもうねーじゃん。おまえ、俺と同棲したくねぇんだろ!」
「ちっ……違うよ!」
「だって、だっ……、て……。嫌だって、言った……」

弓弦さんの目がみるみるうちに赤くなった。あ、あれ。
……弓弦さん、泣く? そういえば泣き顔って初めてかも……。


【花のみぞ知る】有川×御崎

・恋する箱庭
喉の渇きを覚え、詔太はリビングへ向かった。冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し、コップに注ぐ。ひとくち飲み息を吐くと、コップが吐息で白く曇った。冷たい水で思考が冴えると、途端に周囲の静けさが気になった。

……静かだ。

慣れきっているはずの静寂が、どうしてこんなに怖いのだろう。
しんと冷えた深夜の空気のなかに、自分はひとり佇んでいる。物音が一切聴こえない代わりに、あるはずのない『無音の音』が詔太の感覚を支配した。
いつもはうるさいぐらいに響く時計の音すら耳に入ってこない。
詔太は言いようの無い不安に襲われ、リビングを出た。

「ありかわ……」

無意識に、その名前を呟く。
そうだ、今夜はひとりではないのだ。一瞬でいい。洋一の顔を見て、安心したい。
詔太の足は、洋一が眠っている和室へ向かった。起こさないように、そっと襖を開ける。暗闇にすっかり慣れた目が、畳に敷かれた布団をとらえた。

……だが、洋一の姿は、そこになかった。


*―゚+.。o○*☆*○o。.+゚―*


ふたたび洋一に息を奪われ、詔太は行き場を失った反論を飲みこむしかなかった。
洋一は吸うように音をたてながら、やわらかな詔太の唇を味わうと、名残惜しそうに離れた。
目が慣れたとはいえ、暗闇では多少動きが鈍る。抵抗も空しく、詔太はあっという間に洋一に組み敷かれてしまった。洋一は慣れた手つきで詔太のパジャマを脱がせ、あらわになった青白い素肌に汗ばんだ手のひらを這わせた。はじめは肩を撫でまわしていた指は、少しずつ下へと移動し、やがて左胸の乳首を焦らすように弄りはじめた。
つまんで、押して、円を描く。強弱をつけながら、ゆっくりと、絶妙な力加減で。

「うぅっ……、あ、りかっ……、やめ……」

詔太はふるえながら懇願した。こんなこと、ずっとされたら気が狂いそうだ。

「御崎……?」
「も、やだ……っ、それ、嫌だっ……触るなら、ちゃんと」
「指で? それとも……これで?」

洋一は詔太に見せつけるように、半開きにした唇から赤い舌をのぞかせた。
艶めかしい動きに、詔太の喉がごくりと鳴る。

「ば、馬鹿、そんなの……、ど、どっちでも……」
「ふうん? じゃ、こっちでいいんだ」
「あっ」

洋一は親指の腹で、かたくなっている詔太の小さな突起をこねるように押しつけた。

「いっ……」

電流がはしったように、詔太の身体がびくびくと痙攣した。痛いのに、気持ちがいい。
けれど違う。本当にほしいのはこんな快楽じゃない。
詔太は、瞳からあふれる涙をふりおとすように顔を左右に振った。

「御崎、泣いてるの……。どうして? かわいそう」とろんとした目つきで、洋一は詔太を見下ろした。
−−−−わかっているくせに。
「ものたりないの?」耳元でささやかれる。
−−−−ああ、そうだよ、足りない……こんなものじゃ、全然。

「言ってよ。御崎の声で聞きたい。どうして欲しい? 俺に」



・低気圧とスニーカー
有川洋一は、研究室の窓にあたる雨音を聞きながら目を開けた。
視線の先では、先ほどと全く同じ体勢の御崎詔太が険しい顔で顕微鏡を覗いている。

(きれいだな……)

彼は座っているときも、歩いているときも、ご飯を食べているときも、ピンとまっすぐに伸びた女の艶髪のような姿勢を崩さない。

(俺ってつい猫背になりがちだもんなぁ)

洋一は机に伏せていた上体を起こし、やわらかくなった紙コップをつかんだ。
冷えたブラックコーヒーを一気に飲み干すと、こめかみを押さえつける圧迫感が少し軽くなったような気がした。

「御崎」
「ん?」
「降水確率って、あるでしょ」
「ああ」
「パーセンテージの数字が高ければ高いほど、たくさん降るって思ってたんだ。俺」
「……うん」
「でも違うんだよね。一ミリ以上の雨や雪が降る確率イコール降水確率。たとえば四十%だとしたら、十回のうち四回は一ミリ以上の降水が観測されるってことで、量とは無関係なんだよ」
「うん……」
「そういえば欲しがってたコーヒーミル入荷してたけど、来週買いに行く?」
「うん」
「それともうひとつ。辻村先生、今日、白衣を裏返しに着てたよね」
「うん」
「……御崎」
「ん?」


・恋文
「どうしたの、御崎?」
「……なんでもない」
「嘘。ちょっと怖い顔になってるよ」
「……き、昨日」
「ん?」
「おまえ昨夜、酔っ払いながら一生懸命何か書いてたよな。ここで」
「え!? ごめん、ぜんぜん覚えてないや。何してたんだろう俺」
「朝……テーブルの上を見たら、これが置いてあった。悪いとは思ったけど、中身がどうしても気になって……読んだんだ。有川、これはおまえが書いたものだろ」

御崎が申し訳なさそうに、封筒を差し出した。手紙? 
白いレターセットなんて……俺の私物にこんなもの、あっただろうか。
……けれど、受け取って、すぐに思い出した。これは。


・カフェでいっしょに(有川&かなみ+池島)
「……ごめん。わたし、悪趣味だね。元カノに今付き合ってる子の事、細かく詮索されたくないよね……」
「あっ、いや、なんていうか……ちょっと恥ずかしいだけで」
「洋一、なんだか変わった」
「?」
「顔にしまりがなくなった、っていうか」
「え?」
「普通の男の子みたい」
「え、え? どういうこと?」

洋一が、「太ったかな? 体重は増えてないんだけど」と、あわてて頬に手をあてた。


・僕を呼ぶ声(花のみやこで・基晴×晶)
「同じだ」

きっぱりと、晶は断言した。
身体は横たえたまま、まっすぐな視線を僕に向けている。真剣なまなざしにドキリとした。
静かな湖の水面を想起させる、とても穏やかな表情で、晶は続けた。

「今生の別れと、変わらない……。永遠の別離を、僕たちは迎えようとしている」
「……晶?」
「この宿から一歩外に出れば、僕らはただの友人に戻るんだ。互いの胸に、想いを秘めたまで。……だから今、僕が、基晴のものでいられるうちに刻み付けたい。おまえの名前を、僕の心に……魂に。言の葉にのせて、一生、消えないように。……基晴。……好きだよ、大好きだ。愛してる……」



・星の地図(書き下ろし)
有川のにおいに混じって、紫煙の残り香が鼻をついた。
目の前の癖毛に顔をよせて、確かめる。

(やっぱりタバコだ。有川、吸ってるのかな。家では見たことないけど)

「御崎」
「ん……?」
「キスしてもいい……ですか」
「な、なんで敬語」
「お願いする立場としては、改まったほうがいいかと思って」
「今さっき、したよな?」
「あれは、軽くだったから……。もっと、ちゃんとしたやつ」
「? 何だよ。聞くなそんなこと! いつもなら強引にしかけてくるくせに……」

(あ、もしかして)

俺は様子のおかしい有川の顔を、両手ではさんでサンドイッチ状態にした。
額をよせて、ささやく。

「……いいよ。俺も、確かめたいことあるし」
「えっ、何を?」
「キスしたらわかる」



☆゚+。☆。+゚☆゚+。☆。+゚☆


また詳細決まったら追加しますー。


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