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【創作小説】うたかた(仮)+ちょっとお知らせ

「おせーよ、いっちゃん」

 その夜、夏月は僕の部屋にいた。

 僕の留守中に勝手に入って、くつろいでいた。つまりは不法侵入だ。

 しかも家主の許可なく冷蔵庫をあさり、楽しみにとっておいたかぼちゃプリンを食べたらしいうえに、テレビを見ながらビールを飲んでいた。首にタオルをぶらさげているところを見ると、風呂まで使ったらしい。僕のTシャツとハーフパンツ姿で、プラスチックのスプーンをくわえて寝転がっている弟を前に、僕は脱力するしかなかった。

「なにボサーッとしてんの、蚊が入んだろぉ」

 夏月は整った眉をしかめて、開けっ放しになっている玄関のドアを閉めるよう顎で促した。誰のせいで呆けていると思ってるんだ。

「……ナツ、お前どうやって入った?」

「ん? 玄関から。ちゃんとお邪魔しますって言ったよ。靴も揃えたし」

「そうじゃなくて、その玄関の扉をどうやって開けたのかと聞いているんだ」

 僕がようやっとの思いで問いただすと、夏月はニヤリと笑みを浮かべた。

「いっちゃんさー、ベタすぎ。鍵の隠し場所を牛乳瓶ケースの底にするのやめたほうがいいと思うよ。今まで泥棒に入られなかったのが奇跡じゃねーの? 彼女に合鍵くらい渡してやんなって」

 言いながら夏月が放り投げたこの部屋の鍵は、慌てた僕の指先をかすめて傘立ての中へダイブした。

「へったくそー」 「うるっさい。それよりお前いい年して『いっちゃん』はないだろう」 「いっちゃんはいい年かもしんないけどさー、俺はまだハタチだもん。いっちゃん呼び、全然アリ」 「失礼だな。僕だってまだ二十代だ」 「アラサーじゃんかよぅ」 「それでも二十代には変わりない。お前だってすぐ僕の歳に追いつくんだからな」 「そしたらいっちゃんはアラフォーだよねー。はは、いっちゃんじゃなくて、おっちゃんだ」

 酔っぱらっているのか、ケラケラと笑い転げる夏月を横目に、僕は鍵探しを一旦あきらめて、買い物袋の中身を冷蔵庫へ詰めることに専念したが……、ビールが殆どなくなっていて思わず肩をおとす。……しかも、見事に発泡酒は無視されて生ビールだけが消費されていた。生ビールは週に1度、土曜日の夜と決めている僕のささやかな楽しみを横取りされるとは……。

「いっちゃーん、よいっちゃーん」

 畳に寝転がって僕を呼ぶ夏月は上機嫌だった。完全に酔っ払いだ。 

「なーに怒ってるんだよ、夜一ィ。いーじゃん生ビールの1本や2本や5本」 「……別に、怒ってないよ。いいかナツ、僕のことは兄貴と呼べといつも言ってるだろう。弟のくせに、少しは兄を敬えよな」

「うやまってますよ〜。桐嶋さんちの夜一くんは頭脳明晰、容姿端麗、将来有望! この若さでレストランの料理長を務めております。それに引き替え弟の夏月くんは、口が悪くて礼儀も知らなくて、態度もでかい! なァーにあの派手な格好!? 兄弟なのにお兄さんとはぜんぜん似てないわよね、あら奥さん知らなかったの? 夏月くんって実はね、あらやだ、そうなの? んまぁ道理でねえ。そんなこともあるのねぇ。かわいそうにねえ」

 にこにこと笑いながら即興の一人芝居を始める夏月を前に、僕は手を止め口籠る。

「……出来の悪い弟でゴメンネ、おにーちゃん」

 夏月は、僕の弟だ。

「利口なナツなんて気味が悪い。お前は、そのままでいてくれ」

 夏月は、誰がなんと言おうと、僕のたったひとりの弟だ

「……だってさ……おれは、知らないんだよ。こういう『おれ』しか知らないんだもん、仕方ないじゃん」

 そして夏月の兄も、この世でたったひとり、僕しかいないのだ。

「けどさ、おれ、いつも考えてるんだよ」

「何を」

「……いつか『夏月』を、『夏月』に返さなきゃならないときが、来るんだろうなぁって」

★.。.:*・゚★.。.:*・゚★.。.:*・゚★.。.:*・゚★.。.:*・゚★.。.:*・゚ ★.。.:*・゚★.。.:*・゚★.。.:*・゚★.。.:*・゚★

はい、なんか突然始まってしまってすみません……( ´_ゝ`)

もやもやと考えている創作小説の冒頭です。ここまでしか書けてませんが……!

以前、なにをトチ狂ったか創作専用にネットブックを購入しまして……その中にこういう途中の作品らしきものがあと4本くらい詰まってます。そのうち最後のオチまで考えてるのは2つくらい\(^o^)/

兄弟ものって萌えなんです……。うへへ……。

兄の名前は夜一(よいち)、弟は夏月(なつき)ですが、これは2年くらい前から考えてたものなので……あの今妄想してるセブンデイズの夏生からとったわけではないのであしからず……ww 偶然です!

あ、そうそうセブンデイズと言えば、せりょゆづ&なつゆづ小説本鋭意執筆中ですが

なつゆづは2本。一応上がりました。内1本は先日ブログに載っけた『初対面でドッキリ』編(……)に加筆修正して出そうかなと思ってます。……て、手抜きじゃないからね!(`・ω・´)

2本目は『街中でバッタリ』編として一応繋がってます。なつゆづの需要はあまりないと思いつつ、非常に楽しく書かせて頂きました……(;´Д`)'

せりょゆづは、漫画用に練ってたプロットをそのまま小説にしてしまおうかと思ってます。こっちは誕生日ネタなんですけど……元々十数ページの漫画のつもりだったのであきらかにボリュームが足りんとです。こ、このままだとなつゆづに負ける!(汗)

2本目……、どういうものがいいかなぁ……。エロ……とか……、いや……うーん……。エロが書けたらいいのですが;

皆さんはどういうせりょゆづが読みたいですか?

図々しいお願いですが、もし、リクエストというか、たとえばこんなシチュエーション! とか、あったら是非お聞かせください。ちょっぴり参考にさせていただけると……嬉しいです……(うわズルイ……)

協力してやんよ!という方がもしいらっしゃいましたら、拍手(下に出ている弓弦さんもどきのアイコン)のほうへひとこと、お願いします(><)


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PURSLANE(パースレイン)というサークル名でたまにイベントに出ることもあります。
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